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the PLANET EARTH & earth」地球惑星にすれば...

場所:POLA MUSEUM ANNEX  期間:2012. 11.03 ~ 12.09

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東日本大震災

地球惑星そして宇宙は待ってくれませんでした

東日本大震災。地球惑星そして宇宙は待ってくれませんでした。宇宙は137億年も悠然と螺旋を描き回り続ける一方、地球は星の数にもならない小さなもの。宇宙で生きてゆくのに必死なのでしょう。わたしのちっぽけな想いなど届かなかった。

フクシマの危機でわたしは虚無感に襲われました。
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わたしが縄ロジィーを提唱し参加したリオアースサミット以来、地球環境保全のために価値変革を芸術で訴えようと、リオ、ニューヨークなどに続き、1994年「Cosmic Maternal-新しい神話へ」三人展を東京で開催しました。しかし、フクシマが起った。

価値変革のために一人一人が“今、ここに”実践する身体感覚に目覚める大切さをわたしは再び痛感し、今回の個展のために新作を展開するに至りました。

展覧会場全体を「母的宇宙の新しい神話を鑑賞者一人一人が創造していく空間装置」と位置づけ、神話を誘う物語3章とし会場を3室に分けました。

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第1章:地球にとって“土”は有機の宇宙、薄く儚い表皮そのもの。京都宇治の山肌を“剥ぎとった”地層を天井から麻縄でつるした新作「地球惑星の皮膚」は、生きものの死が何億年もかかって堆積してできた“ほんもの”の土の層です。「宙のすみか」10年間の歳月で風化し、再生させて生命輪廻を表現した作品とあわせて構成しています。

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第2章:阪神淡路大震災1年後に発表した作品「朽ちるともわたしのなわ」と“母的宇宙のゆりかご”を意図した新作「地球惑星の臍」「詩」の3作品で構成し、作品の中に実際に座って視座を変え、“感じ浸る”ことを提案しています。

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第3章:縄ロジィーに基づいて生まれたアートプロダクツと映像による日常の暮らしへの展開です。

あなたも物語3章を通してあなた自身の新たな神話をお創りください。                 
環境芸術家                     

環境芸術家 八木マリヨ

【宙の棲みか】

Title: The nest of Cosmic Time-1 & 2
Year: 1991~2009
Size: 153hx83Lx72wcm , 75hx160lx87wcm

Materials: mixed media: sisal hemp, resin, earth, fiber, Kakishibu

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【地球惑星の皮膚】

Title: The skin of the Planet Earth
Year: 2012
Size:140wx500Lcm
Material:Peeled real earth stratum from a bluff with textile and glue, sisal hemp rope, iron,

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【地球惑星の臍(へそ)】

Title: The navel of the planet Earth
Year: 2012
Size: 78Hx 550Lx 380w cm
Materials: Mixed media: newspaper, earth Benigara pigment, hemp textile, charcoal, mica, cotton textile cushion

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【朽ちるとも】

Title; Even though it's falling into decay, it is my ”NAWA”.
Year: 1996
Size, 153Hx 26Wx 12D cm
Materials: Sisal Hemp, Diatomite, Resin

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【許された期間】

Title : Until the End of Allowed Period
Year: 1994
Size, 98Hx 330Lx120W cm
Material : Sisal Hemp, Resin, Paint

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PRESS

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銀座経済新聞:

八木さんは神戸市生まれ。1970年代にイサムノグチさんに師事し、伝統産業や左官業などの手業を生かしたパブリックアートを製作するように。1990年には公園や広場の総合的な「景観芸術」開拓のために土木造園建設業の資格を習得。縄を「汝我(なわ)」と意味づけて「あなたとわたし」と説く独自哲学「縄ロジィー」を提唱し、縄をテーマに作品制作、パブリックアート、パフォーマンス、社会芸術活動などに取り組む。東日本大震災を受け、「持続可能な地球環境の保全」を思って取り組んだ新作を中心に紹介する同展。京都宇治の山から「はぎとった」地層を天井から麻縄でつるした第1室、「母的宇宙のゆりかご」を表現した「地球惑星の臍」作品を置き、作品の中に実際に座って「感じる」ことを提案する第2室、縄ロジィーに基づいて生まれたアートプロダクトを並べる第3室で構成し、会場全体を「母的宇宙の新しい神話を(鑑賞者)一人一人が創造していく空間装置」と位置付ける。 合わせて施設路面のショーウインドースペースにも、縄をモチーフにした八木さんの作品を飾る。麻・樹脂・土・植物などを大胆に使って生み出される有機的な素材感も特徴で、「地球のことを考えるインスターレション。銀座の都会の中で、地球の生命力を感じてもらえれば」(ポーラ・オルビスホールディングス広報)

八木マリヨさんは縄の構造から生命を感じ学んでいる。「COSMIC MATERNAL- 新たなる神話へ」を追求してきた八木は、芸術そのものは特別のことでなく、日々の見近なことがらを感じとり大切にし、真摯に生きることを通して芸術表現を行っている。その芸術が地球や宇宙的生命環境を深く考える契機となることを切実に想っている。いま真剣に求められているものは、私たち地球世界にあって、母性原理に根ざし、宇宙論的に深く生きることである。そうした八木の根源的願いこそ、イメージの輝きをもつ新たな神話の創造に向かうだろう。                岡本太郎美術館名誉館長/美術評論家 村田慶之輔 
                                2012年11月

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