「NAWA LINK」in 神戸
神戸ルーツ 縄リンクアート
阪神淡路大震災によせて"神戸ルーツ"縄リンクアートのはじまり
1995年阪神淡路大震災 1月17日5時46分52秒、ドーンと突き上げられた。宿泊予定だったホテルが横倒しに完全倒壊していた。高速道路、高架線路、建物なにもかもが崩壊か歪み、その異様な光景に平衡感覚を全く失っていた。指針となる垂直、水平軸が混乱したままでは、訓練されていない人間は目眩の連続だった。街はコンクリートが剥がれ、瓦礫の山。震災直後、まさに近代都市であった神戸には「土と水」がなかった。「歩くことを忘れていたなあ。便利すぎたんやで」「みんな心一つに助け合った」と声が聞こえてくる。
わたしは芸術家としてなにができるのだろうか。わたしが育った御影や芦屋で被災者が集まる震災復興の集会に顔をだし討論し合った。
震災直後に開いた神戸夢創館での八木マリヨ個展”ライフルネッサンスの森”
で、考古学者佐原真、生物学者中村圭子らをゲストにトークの会をした。震災越える道標について発表。
考古学者佐原真
”神戸市民500人と制作コミュニティアート”
八木マリヨ 御影連合青年会
弓弥羽神社境内 神戸市東灘区御影町郡家
(形の文化誌3生命の形身体の形—工作舎出版
エッセー:地球にすれば 八木マリヨ 挿入
参考文献:形の文化誌3生命の形身体の形—工作舎出版
八木マリヨ講演;有機的文化都市のイメージ〜阪神大震災の今)
6月神戸市御影郡家宮浦、弓弦羽神社鎮守の森の裏側で生まれ育ったわたしは、神社はわたしの原風景だった。被害に遭われていた弓弦羽神社の澤田政泰禰宜を訪ねることから始めた。
1本の草は弱いが,多くをいっしょに綯えば強い縄になる。DNAと同じラセンの縄で生命のつながりを表現する縄リンクプロジェクトをブラジル、アイルランドで行ったように、人の絆を象徴する巨大な縄の塔を建てる「縄—心の絆(ルーツ)みんなで縄(街)をつくりましょう」企画。澤田政泰禰宜、御影連合青年会が「震災直後にみんなで助け合った絆の充足感が時間とともに薄れゆく都会社会への不安。
『心の絆』をもう一度思い起こそう」と立ち上がってくれた。
地元メディアを中心に全国メディアをとおして呼びかけで、擦り切れたTシャツ古着に励ましのメッセージを描いて全国から届けてもらった。頑強で便利を重んじすぎた無機的な過密都市。弱く多様な草が縒り合わさって1本の縄になるように、弱いが柔らかい有機的なつながりを大切にする都市に復興して欲しい。生命のつながりによって生きる生物としての人間も自然も人工なるものも、多様に綯われるような都市に復興して欲しいと願った。うわべだけのクリーン安全をうたい、コンクリートで覆い尽くし、不要なものを一切排除してきた現代都市。一見無意味な謎の空間、心の散歩が出来る場所に人や地域のエネルギー活力が集まる。震災で倒壊したことを由として、区画整理でますます簡単に、謎の空間や場所は排除される。その前に、被災地域の人びとが心をひとつにして綯った縄の塔を立ち上げれば、一見無意味な事や謎の空間が地域の人ひとりひとりの“心の宝物”の軸となって、地域の原風景をみんなで築いていく原動力になるだろうと思った。
(参照:神戸新聞記事 ルネッサンスのために 有機的景観文化都市 八木マリヨ 1995年6/15付)
"神戸ルーツ" 9月10月境内で縄綯い作業 1995年11月
KOBE ROOTS 縄−心の絆 阪神大震災後の復興のために、神戸市御影町弓弦羽神社 で、被災された延べ500人の市民の人々とともに、大縄をない、境内に立て上げる。 全国から一万着の古着とメッセージがよせられ、古着をつなぎ、高さ8m太さ1mの大縄 の塔が完成。
(参考文献:TV報道: NHK にんげんマップ、TVS筑紫哲也ニュース MVS 多数 )
1996
"神戸ルーツ" ”アートセレモニー” PERFORMANCE
八木マリヨ 御影連合青年会
弓弥羽神社境内 東灘区御影町郡家 神戸 1996年1月
KOBE ROOTS NAWAアートセレモニー 鎮魂の縄1,000人が見守るなか、大縄の塔に点 火。翌朝、NAWAの灰を集め、心の記憶として作品を残す。
鎮魂の火
(朝日新聞記事夕刊文挿入)
参考文献: ルネッサンスの、、 記事他掲載)
ワシントン ジャパンインフォメーションセンター展覧会と講演
阪神淡路大震災
八木マリヨ個展
”神戸ルーツメモリー”
ワシントン日本大使館
ワシントン日本情報センター